下部消化管内視鏡検査(大腸カメラ)

下部消化管内視鏡検査(大腸カメラ)
大腸ポリープ日帰り切除手術について

下部内視鏡検査は大腸カメラとも呼ばれ、胃カメラ同様にしなやかで細長いチューブの先端にCCD(小型カメラ)が内蔵されているもので、肛門から盲腸(大腸の一番奥)まで挿入し、大腸全体を観察します。当院では2016年に発売された、細径かつハイビジョン画像で80倍までの拡大観察が可能なOlympus社のPCFーH290ZIという先進の大腸scopeを採用しています。大腸内腔を撮影し、病変の有無(炎症、ただれ、ポリープ など)の様子をリアルタイムでモニタを通して観察することができます。

また観察するだけでなく、病変が疑われる一部組織を採取して顕微鏡で調べる(生検)、場合によっては発見したポリープを切除する日帰りポリープ切除にも対応しております。大腸カメラの検査時間は観察のみの場合、約15~30分程度で終わります。日帰り手術まで行う場合には1時間程度の時間がかかります。

苦痛の少ない下部消化管内視鏡検査(大腸カメラ)について

当院の大腸内視鏡検査は適切な鎮静剤・鎮痛剤を投与する静脈麻酔の下に施行しますので、検査中の苦痛が少なくなります。また、内視鏡検査中の送気は炭酸ガスを用いて行いますので、検査後のおなかの張りは軽くなります。なお、鎮静剤・鎮痛剤を投与するとボーッとした感覚、いわゆる意識レベルがある程度下がった状態になります。
そのため検査終了後、少しお休みしてからご帰宅の途につくようにお願いしています。
なお、多少休んだとしても判断力の低下は続いていると考えられるので、検査当日は車、バイク、自転車での来院は禁止です。お仕事の都合で鎮静剤の使用をご希望されない場合は、使用しないでの検査も施行することができますので、担当医にご相談ください。

当院は短期滞在手術の施設基準認定を受けています

当院はこれまでの診療実績に基づき、令和4年11月より短期滞在手術の施設基準認定を受けました。大腸ポリープの内視鏡手術に際しては、未だに総合病院では入院が必要とする施設も多く、2回の内視鏡検査が必要となる場合もあります。大腸内視鏡検査には多量の下剤を飲む前処置が必要であり、何度も受けたい検査ではありません。また、お仕事の忙しい社会人の方にとっては予定のやり繰りも大変です。当院では検査の当日にそのまま日帰り手術を実施しており、なるべく患者さんのご負担を軽減させて頂くよう努めております。但し、手術には出血や穿孔など遅発性の合併症も存在し、場合によっては重篤となりますため、術後3日間は遠出をされないようお願いをしております。合併症の出現時には当院もしくは連携する大阪労災病院での対応を行います。

内視鏡の機能で苦痛軽減

受動湾曲機能

大腸は屈曲している部分が多く、内視鏡 の挿入時に患者さんの苦痛を伴うケース も多くみられました。 そこで、大腸の屈曲した箇所でもスムー ズな挿入をサポートできるよう、大腸の壁に内視鏡が押し当てられただけで自然 に曲がる機能が登場しました。
受動湾曲部

検査時間の短縮

最新の大腸内視鏡は、高画質化に加え、170度の広い視野角を実現していま す。より広範囲の観察ができるので、粘膜に隠れた病変部の発見をサポート します。また、術者の操作性向上を目指した、最先端の機能(高伝達挿入部・ 硬度可変機能)も搭載しています。これらの機能により、検査時間の短縮も 期待されています。

広くなった視野角

高伝達挿入部

術者の手の力をより効率的に先端に伝えるための機能

硬度可変機能

手元で内視鏡挿入部の硬さを変えられる機能

こんな症状の際に大腸カメラ検査をお勧めします

大腸疾患の罹患率は40歳を超えるころから徐々に高まっていきます。特に、60歳を超えるころから生存率が急速に悪化していきますので、出来るだけ早い時期から大腸カメラを受けられるようお勧めいたします。

  • 検診などの便潜血検査で異常を指摘された ※必ずお受けください
  • 血便が出ている
  • 便秘や下痢など排便の異常
  • 貧血
  • 腹痛、腹部膨満感
  • 急な体重の減少
  • 大腸がん、大腸ポリープを治療したことがある
  • 50歳前後の方(50歳を過ぎた頃から大腸がんの発症者が多くなる) など

大腸カメラ検査で発見される消化器系の病気について

・大腸ポリープ ・大腸がん ・炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎、クローン病)・大腸憩室症・虚血性腸炎 など

大腸カメラ検査の流れ

問診

大腸カメラ検査は前処置(大腸をきれいにする準備)が必要なため、検査の数日前までに診察を受けていただきます。
当院では大腸カメラについては、前処置をご自宅で行える方に限らせて頂いております。
足腰が悪い方やご高齢の方の場合、入院可能な施設(大阪労災病院など)をご紹介させて頂きます。

検査前日

  • 当院では前日の食事については、朝昼夕の食事がセットとなったレトルト食品(クリアスルー)をご購入いただいております。こちらは保険適応外のため自費で1,500円です。夕食は午後6時頃までに召し上がるようにしてください。
  • 就寝前に下剤(ラキソベロン1本)をコップ1杯の水で薄めて内服して下さい。
  • アルコールは控えて頂き、早めの就寝を心がけてください。

検査当日

  • 下剤(モビプレップ)による前処置が必要ですので、朝食は食べずに朝7時ごろから内服を始めて下さい。
    ※薬を服用されている方は、問診時に必ず確認をお願いします。
  • 何度かトイレに通うと、液体のような便(水様便)になります。
  • 数回に分けてまずは1リットルを内服し、それでも便が水のようにならない場合、合計で2リットルの下剤を飲んで頂きます。

大腸カメラ検査

  • 衣服が汚れる可能性がありますので、検査用のパンツとガウンに着替えて頂きます。着替えやすい服装でお越しください。
  • 検査台に横になっておなかを楽にします。
  • 鎮静剤を注射します。
  • 場合によっては、腸の緊張をやわらげる薬を注射します。
  • 検査は15~30分程度で終了します。※検査時間は患者さんごとで多少異なります。

検査終了後

  • 検査が終わりましたら、回復室で横になって1時間程度、休んでいただきます。
  • 安全にご帰宅いただけると医師が判断してから身支度を整えていただき、ご帰宅いただきます。検査結果のご説明については後日受診をして頂きます。自転車・バイク・車の運転は禁止です。
  • お腹が張ってくるので、オナラをどんどん出してください。
  • 飲食は検査1時間後から可能です。
  • 激しい運動は避けてください。
  • お風呂はシャワー程度にしましょう。
  • 便に少量の血が混じる場合があります。
  1. 072-250-7255
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